エッセイ 女王様の退屈

第6章 ぬすっと


新しい診療所を建てることになり、いろいろな人と会った。

今までに実家は数回泥棒に入られたことがあり、結構な金額を取られている。
やはり、ちゃんとした警備会社と契約した方がよいだろうということになり、ある有名警備会社の営業の方と面会した。

全ての窓には警報機、ガラスが割れる振動や音を探知し、5分以内に 駆けつけるという。

してお値段の方は・・・「月5万円。」とおっしゃった。

女房は『計算ばばあ』の異名を持つほどの計算好きで、瞬く間に計算した。月5万なら年間60万、5年間で300万円と。

そして「5年間で300万円を、泥棒に取られるか、警備会社に取られるかのちがいだけかもね。」と警備会社の営業に、面と向かって言ってしまった。

後日、出入りの業者にそのことを話すと、

「すごいですね、警備会社をつかまえて盗人よばわりするとは・・・。」と感心されてしまった。


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