エッセイ 女王様の退屈

第7章 女王様誕生秘話


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ある日、私は意を決し て女房に言った。

「あしたから、俺は亭 主関白になる。」

女房はことさら平静を 装うでもなく、こちらを見ているだけだ。

「好きにすれば。」

その夜は何事もなく過 ぎ、次の日になって、

「あなたが亭主関白に なるんなら、私は女王様になる。言っとくけど 関白より女王のほうが位は上なんだからね。」

「上とか下とか、ヒエ ラルキーの概念を家庭に持ち込むなんて汚いぞ。」

「何言ってんの。勝手 に亭主関白宣言をしたのはそっちが先じゃないの。」

そして私は念願の関白 となったが、同時に女房は女王様になった。